ごだっくのぽんぽこ珍道中

日々のネタやロードバイクの旅ログ的な、他人様の役に立たない日記を書いてます

「社員」「仕事」「会社」のビミョーな関係

転職を検討中のある人がいるとする。その人がある会社を「魅力的な会社」だと感じる理由には色々あるはずだが、大きなものとして、すでに「魅力的な社員」が在籍しているという要素がある。また、その「魅力的な社員」がそこに居る理由を考えれば、それは「魅力的な仕事」をするために違いない。そうした「魅力的な仕事」は「魅力的な会社」に降りてゆき「魅力的な会社」には...(つづく)。とそんな単純な「魅力」のサイクルの話をモゾモゾと考えてみる。

「魅力的な」
社員 -> 仕事 -> 会社 -> (戻る)

しかし、このサイクルは非常に危ういバランスの上に成り立っている。例えば「魅力的な社員」が、その会社に降りてくる仕事に対して興味を失えば、それだけでもうオシマイだ。ある程度体力のある会社にとっては一人や二人の社員の流出程度で揺らぐ事は無いかもしれないが、数人から十数人程度の小さな会社にとって、優秀な人材が減る事による影響は大きい。

能力があり評価の高い人材は他所からの引き合いも多く、独立だって現実的な選択肢になる。短い期間で興味の対象が変わる事も珍しくない。今の自分がやるべき仕事は他所にあるとふんだら、そこを去るのは当然の成り行きだ。こうして徐々に「魅力的な社員」が減り、さんさんと光り輝いていた「魅力的な会社」が、数年で全く落ちぶれてしまったというのはよくある話で、それは多分このサイクルの破綻から逃れられなかった事も一因ではないかと考えられる。

裏を返せば、継続的に「魅力的な会社」であり続けるためには、この単純なサイクルの外に活路を見出す必要があるという事になる。直接的にこの問題に対処する方法は無いかもしれない。しかしもっと大きく安定したサイクルを周囲に張り巡らせることは可能じゃないかと思う。

具体的には、優秀な人材が去るまさにその時と、その後の対応にもっと注力する。どれほど引き止めたい社員であっても、決意が固いのであれば円満退社となるように計らい、綺麗サッパリと送り出す。これは会社と社員という関係が終了した後も、継続して良好な「線」を維持するための配慮だ。そして、以後もこの「線」をとおして連絡を取り合うことを続ける。

こうして人的な「線」が徐々に伸びて行けば、遅かれ早かれ会社という枠を超えた所で、優秀な人材とのネットワークが形成されるようになる。そのネットワークの中心でハブ的な役割を担う事を会社の当面の目標とすれば、少なくとも人材面では不安要素の無い、安定したポジションを確保出来るだろう。人材面で不安が無くなれば、先のサイクルの関係により、新たな仕事に繋がることになるはずだ。

逆にサイアクの禁じ手は、社員が辞める段になり、守秘義務など契約問題を持ち出したりしてだらしなく立ち回る事。また、辞めた人間とは一切関係を絶つなどと、ダダをこねる子供のようにヘソを曲げてしまう事。残念ながら、実際にこういう暴挙にでる経営者も存在する。辞め際にそんな茶番を演じてしまったら、それ以後その優秀な人材との関係はそこで終了となってしまう。これは本当にサイアクのパターンだ。 働く立場からしたら、運悪くこういう経営者に出会ってしまったら、さっさと逃げるが吉なのである。

...。ナマ言ってすんません。